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ドッペル原画展

季節


今年は何故か、夏は早く来て欲しいと感じる。

「夏が早く来て欲しい」というより「夏は早く来るべきであるよね、今年に関しては」という気分。どうしてだろう、夏は嫌いなのに。

一つ思い浮かぶのは、気管が洗われる様な涼しい部屋の中で、本を読んだり氷を食べたりしている瞬間。今年はあまりにも冬が長すぎた。常に凍える寒さの中で、居心地が悪いまま、悩みすぎたと思う。


夏が楽しみ。早く涼しい部屋の中でインターネットが見たい。知らない人の浴衣と、知らない土地の花火を画面越しに見たい。苦しい暑さの中、逃げるようにコンビニに入った時、此処は天国みたいだと思いたい。

本当に〝楽しみな夏〟が来たらどうしよう。
もし、最悪な夏じゃなくて楽しみな夏が私の横に来たら、ずっと昔に大きな橋の上で川の上に浮かぶ花火を見た夏休みをもう一度経験したいと思っている。
その時の夜空の色が目に浮かぶ。
夜空の色や大きな橋の形を想像しながら眠ると、その時一緒に花火を見ていた従兄弟を殺す夢を見た。私は従兄弟を殺した事に対して罪悪感を感じていたけれど、周りの人は私が殺人者である事を見て見ぬフリをした。夢の中でも居心地が無かった。なるべく早く思い出を経験する為に、夏は早く来るべき。私は今年それらをもう一度経験するべきだと思う。


楽しみな夏が来るまでに、春が過ぎるのを待たなければならない。春に関しては今年は特に何も思わない。去年は凄く嫌で仕方が無かった。今年の春は、私が将来好きになるであろうドラマもしくは小説(実際にはまだ存在していない物)に、登場するべき台詞を考える事にする。きっと春が終わっても続けると思う。

「季節に関して寛容になった。早く色々な事が適当に進んで行って欲しい。」

「メルカリでパズドラのアカウント買ったら、送料が商品よりも高かった。」

「普通にフリーターしながら芸人目指してる」

「中高生の頃からボーカロイドばっかり聴いてたから、なんとなく人間の声って苦手」

「笑い方が奇妙な人は、一向に嘘っぽさが抜けない。君、笑い方奇妙だよ、治した方が良い。いい病院知ってるよ?」

「ピアノの音がどうしてこんなに悲しいのか分からない」

「最近はこういうのが浅草で流行っている」

「鬱曲こと神曲

「自動車学校がこんなにも辛いとは思わなかった。何故教えてくれなかった?」

「人魚学の為の戦争がある様に、人生の為の死がある。だけど、死が無いと成り立たない恋愛小説とかって本当に嫌い。」

「じゃあ、死から始まる恋愛小説は?」

「好きな子を、お墓参りデートに誘った」

「遠くの街へ行っても、僕には必ず何かしらの異常が起る。僕自身に起こるのではなくて、僕の周りで異常が起こる。最終的にそれは僕自身の不調に繋がって、また違う方向の遠くへ逃げることが必要になってしまう。これまでずっとそうしてきた。いつの間にかそうやって、旅芸人になっていた。」

「僕がメロンソーダを頼むと必ずそうやって言われるけど、本当に失礼だと思うよ。飲み物くらい各々の自由でやらせて欲しい。いくら純喫茶巡りサークルでもそれはおかしいでしょう」

「教会で人が死ぬなんて小説見たいだね」

「コムデギャルソン

ラーメン同好会サークルに入っている猫、
今日も何処かで他人に媚を売っている
いつまでも自由にしてればいい
一応モノクロのフィルターをかけつつ
僕がスマホで写真を撮ってあげるから

墓参り帰りの僕はスマホ触れる程度に元気
ただひとつ言えるのは、
コムデギャルソンのコーチジャケットが似合わなすぎる事
墓参り中もずっと気になってた

撫で肩すぎてつらい、
原因不明で撫で肩

撫で肩すぎてつらい
撫で肩すぎてつらい
撫で肩すぎてつら

騒音まがいの衣服を着こなす
猫の肩を抱いてバス停で一服
肺が崩れてモノクロする暇無し
死んだ人間は何処にも居ない

撫で肩すぎてつらい
撫で肩すぎてつらかった

時代錯誤を見極める
猫の肩を抱いて自分の手相占い
出来るだけ早く終らせたい
悲しい結末だけが待ち構えているらしい」

「撫で肩すぎてつらい」

「アーメン」

「特に何にも興味が無い」